説相箱(せっそうばこ)は、法会(ほうえ)の場で僧侶の脇に据(す)え、衣や法具、式次第(しきしだい)などを収める箱である。蓋がなく、二口一組で用いられることが多い。本品は蓋のない木製・長方形の箱で、本来二口あった説相箱のうちの一口が伝存したものか。外側面は金銅板で覆い、上半に輪宝(りんぽう)や羯磨(かつま)形の飾金具を打ち、下半には花形の格狭間(こうざま)を開ける。内側面には菊花文(きっかもん)の綾(あや)の内貼(うちば)りが残る。内底(うちぞこ)と底裏(そこうら)の墨書(ぼくしょ)から、延徳三年(一四九一)、丹後国(たんごのくに)(現京都府北部)一宮(籠神社(このじんじゃ))の大聖院(だいしょういん)の住僧・智海(ちかい)の発願とわかる。智海は他にも丹後を中心とした事蹟(じせき)が知られる修験(しゅげん)僧で、そのゆかりの品としても意義深い。
(三本周作)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.265, no.140.
- H049044
- 2019/08/01
- 斜全体(長側面B面右側)
- H049045
- 2019/08/01
- 斜全体(長側面A面右側)
- H049046
- 2019/08/01
- 長側面(A面)
- H049047
- 2019/08/01
- 長側面(B面)
- H049048
- 2019/08/01
- 短側面(A面)
- H049049
- 2019/08/01
- 短側面(B面)
- H049050
- 2019/08/01
- 身見込(真上から見た状態)(墨書)
- H049051
- 2019/08/01
- 身底裏(真上から見た状態)(墨書)
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| 収蔵品番号 | 1535-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 漆工 |
| 部門番号 | 工381 |
| 文 献 | 奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館, 2021.7, 354p. |

