川原寺は、飛鳥時代を代表する寺院の一つ。天武・持統朝には大官大寺、飛鳥寺、薬師寺とならぶ四大寺の一つとして重視された。その創建年代は明確でないものの、『日本書紀』によると天武天皇二年(六七三)には寺観が整っていたと推測される。本品は川原寺跡から出土したとされる軒丸瓦。一枚の花弁に二枚の子葉を置く複弁蓮華文の初現として位置づけられるデザインで、ふっくらと豊かな張りのある花弁、少し尖った頭をのぞかせた蓮の実(蓮子(れんじ))など、造形がシャープで大変美しい。四重弧文軒平瓦(しじゅうこもんのきひらがわら)と組み合って用いられ、同様のデザインの軒瓦が各地の寺院に広く採用された。
(中川あや)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.247, no.27.
ふくべんはちべんれんげもんのきまるがわら(ならけんかわらでらしゅつど) 複弁八弁蓮華文軒丸瓦(奈良県川原寺出土)
1個
瓦製
径18.1
考古
飛鳥時代 7世紀
- D035132
- D035132
- 2003/05/14
- 瓦当
- A027283
- 2003/05/14
- 瓦当
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| 収蔵品番号 | 921-1 |
|---|---|
| 部 門 | 考古 |
| 区 分 | 考古 |
| 部門番号 | 考257 |
| 伝 来 | 川原寺(奈良)出土 |
| 文 献 | 奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, 350p.奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館, 2021.7, 354p. |

