密教では修法の最中に仏が壇上に来臨するとされる。六器は六口で一セットの仏具で、二口ずつ閼伽(あか)(水)、塗香(ずこう)、華鬘(けまん)(花)を入れ、仏を供養する。一面器(いちめんき)では火舎の両側に三口ずつ置かれ、大壇では計二十四口が用いられる(金銅火舎(1386・工307)解説参照)。本品は銅製でろくろ成形し、鍍金(ときん)を施している。形は口が穏やかに広がって口縁が反り、底裏に低い高台を作っている。円筒形のやや高い高台を有する皿にのる。口が大きく広がり、器壁の薄い平安時代後期の六器に対し、鎌倉時代の六器は口の広がりが抑えられ、器壁が厚い傾向がある。本品は鎌倉時代の特徴を良く示している。東寺(京都)伝来。
(内藤栄)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.264, no.136.
- H054194
- 2021/04/28
- 6点全体
- H054195
- 2021/04/28
- 全体(6口のうち1口分、原板番号H054194の左から1番目)
- H054196
- 2021/04/28
- 全体(6口のうち1口分、原板番号H054194の左から2番目)
- H054197
- 2021/04/28
- 全体(6口のうち1口分、原板番号H054194の左から3番目)
- H054198
- 2021/04/28
- 全体(6口のうち1口分、原板番号H054194の左から4番目)
- H054199
- 2021/04/28
- 全体(6口のうち1口分、原板番号H054194の左から5番目)
- H054200
- 2021/04/28
- 全体(6口のうち1口分、原板番号H054194の左から6番目)
- A023749
- 側面斜上
- A023750
- 側面
- A023752
- 側面(6口のうち1口分)
- A023753
- 側面(鋺・皿分離)(6口のうち1口分)
- A023755
- 底裏(「東寺」線刻名有)(6口のうち1口分)
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| 収蔵品番号 | 854-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 金工 |
| 部門番号 | 工180 |
| 伝 来 | 東寺(京都)伝来 |
| 銘 文 | 鋺・皿底裏刻銘「東寺」 |
| 文 献 | 奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館, 2021.7, 354p.奈良国立博物館蔵品図版目録 工芸篇 仏教工芸. 奈良国立博物館, 1992, 121p. |

