曲彔(きょくろく)に半跏に坐し、傍らに大きな朱塗の刀を立て掛けた図で、竹篦(しっぺい)を握って構えた一休和尚の表情にはどこか飄逸さが漂っている。大きな朱太刀も実は見せかけだけの竹光(たけみつ)であり、腐敗した武士への批判精神を表している。一休和尚の風貌は色白で面長な顔、一言ありそうな口元などの表情が若々しく描かれている。図上の賛は文安4年(1447)54歳であった一休の自賛で、一休着賛像では最も早い作例である。この像は成文音庵主のために描かれたもので、筆者は一休と親しかった墨渓(桃林安栄)と考えられている。

- D017424

- D017424
- 1997/02/07
- 全図

修理前
- D000412
- 全図

修理前
- D000413
- 一休宗純部分

- A024810
- 1997/02/07
- 全図

- A024812
- 1997/02/07
- 画上部2/3

修理前
- A020693
- 1988/01/13
- 讃(上部)

修理前
- A020695
- 1988/01/13
- 一休上半身,讃

修理前
- A020016
- 全図
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収蔵品番号 | 505-0 |
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部 門 | 絵画 |
区 分 | 絵画 |
部門番号 | 絵127 |
銘 文 | 一休自賛「喝下分主賓句裏轉機/□〔輪〕竹篦歸掌握佛魔倶/不親吹毛三尺撥動煙/塵慣戰作家七事隨身/八方受敵坐断要津呵佛/罵祖傍若無人淫坊/酒肆髑朗天眞宗門/作□須還宗純拶/臨済正法今墜地但願祖/教再回春/成文音庵主圖予陋質需/賛書以贅□〔成〕云/文安丁卯臘月日宗純/音庵主□〔孤貞〕老偈還此幻影其子善禅人棄父之命入予室父子/背馳感其入無□〔爲〕之志而□此像於宗善沙弥〈朱印一顆、印文不詳〉」 |
指定名称 | 絹本著色一休宗純像 文安四年十二月の自賛がある |
指定年月日 | 平成29年9月15日 |
文 献 | 奈良国立博物館蔵品図版目録 仏教絵画篇. 奈良国立博物館, 2002, 169p.日本の仏教を築いた人びと:その肖像と書. 奈良国立博物館, 1981, 212,22p. |