本図は、瀧がかかる深山中に役行者が前鬼・後鬼をしたがえて坐す姿に表される。岩座上の役行者は、通例のように足をそろえて垂下するのではなく、くだけた様子に安坐している。右手には錫杖をとり、左手には独鈷杵をとらせている。前方には、直垂の上に袈裟をつけ、右手に扇をとり、左手に五鈷杵を持つ俗形の修験者を表しているのが本図の特色である。修験者には肖像風のおもむきも感じられ、本図の成立の契機を語るようで興味深い。
(梶谷亮治)
聖と隠者―山水に心を澄ます人々―, 1999, p.194

- D022551
- 1999/03/25
- 全図

- D000385
- 役行者部分(中央)

- A025613
- 1999/03/25
- 全図

- A020005
- 全図

- A020006
- 全図

- A020008
- 全図

- A020009
- 役行者部分

- A020010
- 役行者部分

- A020011
- 侍者部分

- A020012
- 全図

- A020013
- 役行者部分
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収蔵品番号 | 497-0 |
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部 門 | 絵画 |
区 分 | 絵画 |
部門番号 | 絵125 |
文 献 | 奈良国立博物館蔵品図版目録 仏教絵画篇. 奈良国立博物館, 2002, 169p.聖と隠者:山水に心を澄ます人々. 奈良国立博物館, 1999, 242p. |