原宝物は正月初子(はつね)の日の儀式に用いられたとされる鋤(すき)。宝庫には法量・形状ともに似る二口が伝わる。いずれも柄に「東大寺子日獻天平寶字二年正月」という墨書があり、古代中国で行われた、正月に天子が自ら田を耕して五穀豊穣を祈る農耕儀礼に関わりがあると考えられている。
本品は奈良博覧会社による明治時代初期の模造である。彩絵が丁寧に再現され、明治の木彫家・森川杜園(もりかわとえん)の正倉院宝物に対するひたむきな姿の一端がうかがわれる。森川による子日手辛鋤の模写(『正倉院御物図』東京国立博物館蔵)や、倚几の文様を描いた模写(『正倉院御物写』東京大学大学院工学系研究科建築学専攻蔵)が残されており本品の製作に関わるものとみられる。
(中川あや)
よみがえる正倉院宝物. 奈良国立博物館, 2020.4, p.75, no.41.
ねのひのてからすき つけたり ふんじさいえのいき(しょうそういんほうもつもぞう) 子日手辛鋤 附 粉地彩絵倚几(正倉院宝物模造)
1柄
木製 彩色 金泥 銀泥 鋤金:鉄製
総長144.0 几幅23.7
工芸
明治時代 19世紀
- D017757
- D017757
- 1997/03/25
- 斜全景
- D036777
- 1995/06/27
- 全体
- A025016
- 1997/03/25
- 斜全景
- A029475
- 斜全体(鋤先を右手前に向ける)
- A029477
- 斜全体(鋤先を左手前に向ける)
- A029478
- 側面全体(鋤先を左に向ける)
もっと見る
| 収蔵品番号 | 256-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 工芸 |
| 部門番号 | 工91 |
| 文 献 | よみがえる正倉院宝物. 奈良国立博物館, 2020.4, 223p. |

