東京美術学校卒業後、明治二十八年(一八九五)に京都市美術工芸学校予備科教員として赴任した横山大観(よこやまたいかん)(一八六八〜一九五八)は、同年秋からはじまった帝国博物館(現在の東京国立博物館)企画による古画模写事業に参加している。本品はその折りの作品で、原本の京都・禅林寺(ぜんりんじ)所蔵山越阿弥陀図(やまごしあみだず)は鎌倉時代を代表する仏画の名品である。大観はその模写を明治二十八年(一八九五)十二月二十八日に帝国博物館に納めており、複本とみられる本品は同年四月に開館したばかりの帝国奈良博物館(現在の奈良国立博物館)の最初期の収蔵品となった。
(谷口耕生)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.278, no.223.

- D000490

- D000490
- 1990/07/13
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- A022827
- 1990/07/13
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収蔵品番号 | 16-0 |
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部 門 | 絵画 |
区 分 | 絵画 |
部門番号 | 絵15 |
作品関係者 | 横山大観筆 |