シタン材の一枚板に、五羽の鳥、二頭の蝶、二輪の小花を絵画文木画(かいがもんもくが)の技法で表した手板(ていた)(工芸技法の試作をするための小板)。背面に「木画試作/明治三十八年十一月省古作」の鉛筆書きがあり、制作年次と作者がわかる。省古は前年の明治三十七年(一九〇四)に正倉院御物整理掛(しょうそういんぎょぶつせいりがかり)に出仕しており(同掛は同年末に廃止)、出仕後の制作であることがわかる。省古は正倉院御物整理掛への出仕期間は短かったものの、ここで多くの学びを得たようで、木画紫檀双六局(もくがしたんのすごろくきょく)(北倉三七)の模造を生涯に少なくとも三基制作するなど、後年の作家活動に大いに生かしている。本品にみられる鳥も、木画紫檀双六局や紫檀木画槽琵琶(したんもくがそうのびわ)(第二号・南倉一〇一)に近似するものが見出され、殊(こと)に前者にみられる胴部に竹を用いた鳥は、陳列等では容易に観察できないものであることから、直(じか)に宝物に接したか、あるいはこれの修理を手掛けたという半古の試作を参照したと考えられる。
(清水健)
名匠三代―木内喜八・半古省古の木工芸―, 2015, p.45
もくがていた きうちしょうこさく(きうちけさんだいしりょうのうち) 木画手板 木内省古作(木内家三代資料のうち)
1枚
木製 木画
縦5.8 横10.5 厚0.72
工芸
明治時代 20世紀
明治38年 1905年
- H029533
- H029533
- 2015/01/08
- 全体(表面)
- H029534
- 2015/01/08
- 全体(裏面)1
- H029535
- 2015/01/08
- 全体(裏面)2
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| 収蔵品番号 | 1481-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 工芸 |
| 部門番号 | 工358 |
| 寄 贈 | 岡井一子氏寄贈 |
| 銘 文 | 背面鉛筆書銘「木画試作/明治三十八年十一月省古作」 |
| 文 献 | 名匠三代木内喜八・半古・省古の木工芸. 奈良国立博物館, 2015.6, 64p. |

