長方形の薄手の銅板に型をあて、尊像を打ち出した押出仏(おしだしぶつ)。主尊は七世紀半ば以降の塼仏(せんぶつ)等にしばしばみられる禅定印(ぜんじょういん)の如来倚像で、右肩を完全に露出し、左右に樹木を表す。唐からの請来品に基づく図像とみられ、川原寺裏山出土塼仏や法隆寺所蔵の仏像型に近い形式をもつが、体軀、特に脚部の量感表現が顕著である点、光背が素文である点などに、それらとは異なった特徴が示される。上部の小坐仏は主尊とは異なる型を二度用い、同形同大の二体を打ち出す。主尊・小坐仏とも、本品と同じ型を用いた作品が数例存在する。
(稲本泰生)
なら仏像館名品図録. 奈良国立博物館, 2012, 168p.

- H013686
- 2011/10/31
- 全体(表面)

- A300828
- 1983
- 全体1(表面)

- A300831
- 1983
- 全体1(裏面)

- A300832
- 1983
- 全体2(裏面)

- A300833
- 1983
- 左側面
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収蔵品番号 | 1421-0 |
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部 門 | 彫刻 |
区 分 | 彫刻 |
部門番号 | 彫141 |
文 献 | なら仏像館 名品図録. 奈良国立博物館, 2013, 168p.なら仏像館 名品図録. 奈良国立博物館, 2012, 168p. |