北村久斎(きたむらきゅうさい)(一八七五〜一九五九)は、明治から昭和にかけて活躍した漆芸家である。明治期、廃仏棄釈(はいぶつきしゃく)の風潮のもと、消失の危機にあった日本の文化財の修理・模造など保全の取り組みが国を挙げて行われた。漆芸家の兄・吉田立齋(よしだりっさい)から手ほどきを受けた久斎は、母方の北村家を継ぎ、数々の文化財の修理や模造に取り組む一方、その知見を創作にも活かした。本作は、茶の湯の席で鉄瓶(てつびん)を火にかける小型の風炉。胴部に中国・唐の文様(もんよう)を思わせる豊かな宝相華唐草(ほうそうげからくさ)を透かし、下部には花形の窓を開けた脚が廻(めぐ)る。正倉院宝物などの工芸品に学んだ成果が遺憾なく示される。
(三本周作)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.279, no.232.
からくさもんびんかけ きたむらきゅうさいさく 唐草文瓶掛 北村久斎作
1口
本体:木製 黒漆塗 金蒔絵 内容器:銅打出製 鍍金
径45.0 高25.0
漆工
昭和 20世紀
- D046243
- D046243
- 2006/07/20
- 全体(炉を入れた状態)
- D046246
- 2006/07/20
- 全体(炉を外した状態)
- D046248
- 2006/07/20
- 側面(炉を外した状態)
- A295139
- 2006/07/20
- 全体(炉を入れた状態)
- A295141
- 2006/07/20
- 全体(炉を外した状態)
- A295143
- 2006/07/20
- 側面(炉を外した状態)
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| 収蔵品番号 | 1368-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 漆工 |
| 部門番号 | 工292 |
| 銘 文 | 箱表「寶草華模様透/瓶掛」(朱漆)、同裏「春日大塗師職預/北村久斎造(印)」(朱漆)、風呂敷に「轉害門久斎印」「塗師北村久斎」の印 |
| 文 献 | 奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館, 2021.7, 354p.北村昭斎 漆の技. 奈良国立博物館, 2006, 134p |

