縦長の料紙のやや上方に、蓮華座上に右足を上にして半跏趺坐する金剛舞菩薩を描く。その姿は、顔を画面向かって左方に向けて、体躯はほぼ正面を向き、左右の掌をそれぞれ前に向け右手を若干高くしてともに腹前で構える。肉身および着衣は肥痩のない流麗な濃墨線で輪郭される。肉身っは緑青を塗って緑身色を表し、頭飾・胸飾・臂釧・腕釧は有機系の黄色い色料を塗って部分的に朱を点じる。着衣は衣文線に沿って段隈状に彩色を施しており、条帛は表に白群、裏に黄色、腰布は朱、裙は表に茶、裏に黄色を塗る。蓮華座は、蓮弁の先端部分のみを黄色で暈かして他は塗り残し、蓮肉部を緑青で塗る。光背は、頭光・身光ともに三重の輪郭線を引いて三区画を設け、頭光は外区から順に白群・黄に丹の暈かし・茶、身光は緑青・朱・黄色で、それぞれ各区画の外縁を隈取るように彩色する。画面に向かって右上に「金剛舞■(艹+廾) 東北角」、蓮台の左下に「種子」、左端に「已上」の墨書が記される。本紙左端には、1.0cm幅にわたって糊継ぎをはがした痕跡とみられる茶褐色に変色した部分が認められる。
こんたいぶつがじょうだんかん(こんごうぶぼさつ) 金胎仏画帖断簡(金剛舞菩薩)
1幅
紙本著色 掛幅装
縦25.1cm 横13.9cm(表具総法量 縦146.0cm、横39.9cm)
絵画
平安時代 12世紀

- D043549

- D043549
- 2006/01/23
- 全図

- A028734
- 2006/01/23
- 全図
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収蔵品番号 | 1347-0 |
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部 門 | 絵画 |
区 分 | 絵画 |
部門番号 | 絵266 |
銘 文 | 「金剛舞■(艹+廾) 東北角」「已上」「種子」 |