羯磨(かつま)は三鈷杵(さんこしょ)を十字形に組んだような形の法具で、密教修法(しゅほう)では四口一具で用い、壇の四隅に一口ずつ置いて結界の役を担う。本品は羯磨の遺品の中でも大型に属する。鈷(こ)は太作りで中ほどの突出を強く表した抑揚の大きい造形を示す。中心(轂(こく))には小さな花形を表すが、これと似た表現は中国から請来(しょうらい)された金剛杵(こんごうしょ)の鬼目(きもく)にもまま見受けられる。また、鈷の下方の蓮弁飾を括(くく)る紐には、二個一組の点を打つ特殊な点刻(てんこく)が施されており、これも請来法具にしばしば見られる技法である。こうした特徴から、本品は中国・唐での製作と推定され、希少な請来法具の遺品として貴重である。
(三本周作)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.264, no.134.
- H024095
- 2014/02/26
- 中心部分
- D023331
- 1999/11/11
- 全体(A面)
- D023332
- 1999/11/11
- 全体(B面)
- A026009
- 1999/11/11
- 全体(A面)
- A026011
- 1999/11/11
- 全体(B面)
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| 収蔵品番号 | 1244-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 金工 |
| 部門番号 | 工264 |
| 文 献 | 奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館, 2021.7, 354p. |

