鈴身(れいしん)の周囲に仏像を鋳出した仏像鈴(ぶつぞうれい)の一種で梵天(ぼんてん)・帝釈天(たいしゃくてん)と四天王を表している。梵釈四天王五鈷鈴は唐代から宋代の遺品が多いが、本品は形式化が随所に見られる点から元代の制作であろう。
題箋
全体の形姿は梵釈四天王鈴の形制を踏襲しているが、杷部の形式化した蓮弁装飾や鈴身側面にあらわされた尊像の生硬な像容、先端が接着し脆弱な鈷の表現は、製作年代の降ることを暗示している。諸尊の持物は、持国天が鉾、増長天が宝剣、広目天が弓と矢、多聞天が塔と鉾で、足下を方座として邪気を踏まない。梵天・帝釈天は、両尊とも合掌し、雲座に立つ。
仏像をあらわした金剛鈴, 1988, p.14

