胴の張った蓋付きの石製(せきせい)舎利容器(しゃりようき)で、側面に数条の圏線(けんせん)を廻(めぐ)らせて装飾としている。内部には小さな内容器が納められる。パキスタン出土とされるが、詳しい遺跡名については明らかでない。
題箋
片岩製、印籠蓋造の合子で、轆轤挽きによる整形が施されている。伏鉢形の蓋の外面には三、四本の細い沈線による界圏がめぐらされ、頂部には一重の円盤状に鈕を作り出している。身は、やや浅い鉢形であるが、外面には口縁と胴部中央よりやや裾寄りに沈線による界圏をめぐらして装飾を施し、底部は一段作り出して平底としている。また、身の四方の口縁下に小さな孔が穿たれている。本作品には金製の小さな球形の合子と浅い皿形、銀製の合子蓋等が一括して伝来している。
(伊東哲夫)
仏舎利と宝珠―釈迦を慕う心, 2001, p.193

