尊円親王(そんえんしんのう)が編纂した青蓮院(しょうれんいん)の寺務(じむ)記録で、本巻には「御門跡領惣目録(ごもんぜきりょうそうもくろく)」などの寺領目録や文書が集録される。能筆として名高い尊円親王の自筆本である。紙の継ぎ目裏には尊道(そんどう)親王の花押(かおう)が見られる。
題箋
『門葉記』は、青蓮院門跡の尊円親王(1298~1356)が編纂した青蓮院の寺務記録で、130巻(のち付加されて184巻)から成る。
本巻は、その「雑決」(寺領目録、門跡系図など)の部に属するもので、「御門跡領惣目録」「十楽院門跡領目録」など、およそ12項に及ぶ寺領目録や文書を収録している。収める文書は、平安時代から建武4年(1337)に至る期間のもので、文中には朱筆の注記も見られ、紙の継目の裏には尊円親王の付弟であった尊道親王の花押が記されている。
巻頭に付された尊純親王自筆の押紙によれば、この巻は尊円親王が自ら筆録したもので、能筆として名高い尊円親王の編者自筆本として貴重である。
(西山厚)
奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, pp.307-308, no.136.

