一面器は密教で用いられる供養具。火舎(かしゃ)(香炉)を中心に左右に三口の六器(ろっき)と一対の花瓶を配し、六器には閼伽(あか)・塗香(ずこう)・花鬘(けまん)を供える。火舎は三段盛り上げの蓋に猪目形と宝珠形の煙孔を透かし、宝珠鈕をつける。火炉(かろ)は浅く、縁に鍔形を巡らし、炉底に猫脚三個を装着する。全体に薄手に仕上げた丈の低い形姿は古制を示している。花瓶は腰と頸が締まった亜字形で、頸と腰に細い2本1組の紐を巡らす。内部に底板はない。六器は平安後期の通形を示し、各器の底に低い高台をそなえる。この一面器は土中色から見て経塚出土遺物と判断されるが、和歌山県出土と伝えるだけで地名や出土状況は不明である。
(内藤栄)
奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.290, no.63.
いちめんき(かしゃ1くち、けびょう2くち、ろっき(だいさらつき)6くち) 一面器(火舎一口、華瓶二口、六器(台皿つき)六口)
1具
銅製 鋳造 鍍金
火舎:高7.3 径9.3 六器:鋺高3.0 口径7.5 六器皿:高0.8 径7.1 花瓶:高8.9 径3.6
金工
平安時代 12世紀
- D000798
- D000802
- 1989/08/03
- 側面
- D000798
- 9点横一列斜上全景
- D000801
- 側面全景
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| 収蔵品番号 | 815-1 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 金工 |
| 部門番号 | 工170 |
| 文 献 | 奈良国立博物館蔵品図版目録 工芸篇 仏教工芸. 奈良国立博物館, 1992, 121p. |

