夏見廃寺は三重県名張市に位置する白鳳寺院である。以前は、前田家本『薬師寺縁起』の記載から多来皇女(おおくのひめみこ)によって建立された寺と考えられていたが、現在では、この夏見の地に八十町の領地を所有していた託基皇女(たきのひめみこ)が、父である天武天皇の追善のために発願・建立した昌福寺と推定されている。これまでに寺域のほとんどが調査され、その結果、多量の瓦類とともに金堂付近で金堂壁面を飾ったと考えられる多様な塼仏が多量に出土した。軒瓦のセットは、白鳳期を代表する川原寺特有のデザインを踏襲した複弁蓮華文軒丸瓦と重孤文軒平瓦からなる。夏見廃寺以外では同范(同じ木型による製品)例が確認されておらず、夏見廃寺の造営のために、当時の先進地域・飛鳥にある川原寺で用いられたデザインを取り入れて新たに製作されたものと考えられる。
(岩戸晶子)
女性と仏教―いのりとほほえみ―,奈良国立博物館.2003.4,p.212.
ふくべんはちべんれんげもんのきまるがわら・じゅうこもんのきひらがわら(みえけんなつみはいじしゅつど) 複弁八弁蓮華文軒丸瓦・重弧文軒平瓦(三重県夏見廃寺出土)
2個
瓦製
考古
飛鳥時代 7世紀
- D034761
- D034761
- 2003/03/04
- 瓦当
- D034762
- 2003/03/04
- 瓦当
- A027258
- 2003/03/04
- 瓦当
- A027260
- 2003/03/04
- 瓦当
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| 収蔵品番号 | 518-0 |
|---|---|
| 部 門 | 考古 |
| 区 分 | 考古 |
| 部門番号 | 考72 |
| 伝 来 | 三重県名張市夏見出土 |
| 文 献 | 女性と仏教ーいのりとほほえみー, 奈良国立博物館, 2003.4, 263p.奈良国立博物館名品図録. 増補版. 奈良国立博物館, 1993, 143p. |
関連する文化財
| 収蔵品番号 | 画像 | 名称 |
|---|---|---|
| 518-1 |
|
複弁八弁蓮華文軒丸瓦(三重県夏見廃寺出土) |
| 518-2 |
|
重弧文軒平瓦(三重県夏見廃寺出土) |
| 収蔵品番号 | 518-1 |
|---|---|
| 画 像 |
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| 名 称 | 複弁八弁蓮華文軒丸瓦(三重県夏見廃寺出土) |
| 収蔵品番号 | 518-2 |
|---|---|
| 画 像 |
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| 名 称 | 重弧文軒平瓦(三重県夏見廃寺出土) |

