金剛鈴(こんごうれい)には五種の類型(五種鈴(ごしゅれい))があり、鈷の本数が一・三・五本のものをそれぞれ独鈷(とっこ)・三鈷(さんこ)・五鈷鈴(ごこれい)、把(つか)上部の形状が宝珠(ほうじゅ)形のものを宝珠鈴(ほうじゅれい)、塔形のものを塔鈴(とうれい)と呼ぶ。本品はそのうちの宝珠鈴の遺品で、もとは宝珠の周りに火焰(かえん)装飾を伴っていたと見られる。本品で注目されるのはその特徴的な形姿(けいし)で、円筒形に近い鈴身には条線による装飾が一切なく、把部には著しく縦長の鬼目(きもく)が八方に配される。由緒ある請来(しょうらい)法具の形を写して製作された可能性が考えられよう。この種の五種鈴は、類品が伝来した寺の名称にちなみ、「尊永寺(そんえいじ)型」と呼ばれる。
(三本周作)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.263, no.126.
- H054190
- 2021/04/28
- 全体(A面)
- H054191
- 2021/04/28
- 全体(B面)
- H054192
- 2021/04/28
- 全体(C面)
- H054193
- 2021/04/28
- 全体(D面)
- A300834
- 全体(A面)
もっと見る
| 収蔵品番号 | 1552-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 金工 |
| 部門番号 | 工385 |
| 銘 文 | 箱蓋表墨書「宝珠鈴」 |
| 文 献 | 奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館, 2021.7, 354p. |

