種子(しゅじ)とは特定の仏を象徴的に表す梵字(ぼんじ)のこと。本品は、蓮華座上の円相(えんそう)に地蔵菩薩の種子「カ」を表した作品である。絹地の画面に円相や蓮華座を彩色で描き、種子のみ髪繍(はっしゅう)(人髪を使った刺繍)で表している。髪繍は鎌倉時代以降の繍仏(しゅうぶつ)(刺繍で表した仏画)において、仏菩薩の頭髪や衣の一部分、種子や文字などへの使用例が知られる。故人の供養のためにその遺髪を用いることもあった。本品の髪繍には複数本の人髪を束ねたものが使われている。その縫い目はかなり詰み、梵字の筆画に沿って的確に縫い進められており、高い技量がうかがえる。彩色の表現様式や台座の形式なども踏まえ、南北朝~室町時代の作とみられる。なお、地蔵菩薩そのものの姿を単独で表した繍仏もいくつか知られている。
(三本周作)
SHIBUYAで仏教美術ー奈良国立博物館コレクションより. 渋谷区立松濤美術館, 2022.4, p.109-110, no.40.
ししゅうしゅじじぞうぼさつぞう 刺繡種子地蔵菩薩像
1幅
絹製 刺繡 著色 掛幅装
本紙:縦45.3 横34.0 表具:縦141.9 横53.0(軸部)
染織
南北朝時代~室町時代 14~15世紀
- H056405
- H056404
- 2022/01/14
- 全図(表具含む)
- H056405
- 2022/01/14
- 全図
- H056406
- 2022/01/14
- 画面上部1/2部、刺繍種子部分
- H056407
- 2022/01/14
- 画面下部1/2部、台座部分

修理中
- H049037
- 2019/08/01
- 全図(裏面)

修理前
- H048263
- 2019/04/17
- 全図1

修理前
- H048264
- 2019/04/17
- 全図2

修理前
- H048265
- 2019/04/17
- 画面上部1/2部分

修理前
- H048266
- 2019/04/17
- 画面下部1/2部分
- J005813
- 2022/01/14
- 画面上部1/2部、刺繍種子部分
- J005814
- 2022/01/14
- 画面下部1/2部、台座部分

修理中
- J004852
- 2019/08/01
- 全図(裏面)

修理前
- J004735
- 2019/04/17
- 全図
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| 収蔵品番号 | 1530-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 染織 |
| 部門番号 | 工380 |
| 文 献 | SHIBUYAで仏教美術ー奈良国立博物館コレクションより. 渋谷区立松濤美術館, 2022.4, 127p. |

