鈷(こ)に張りがなく、全体にやや委縮した雰囲気の小形の羯磨(かつま)である。中央の轂(こく)は八葉素弁の花文とし、花心は凸レンズ状に盛り上げている。花心の周囲に圏帯を巡らす。鈷は根元に間弁付きの四弁花を表す。鈷は短く、脇鈷(わきこ)は強く内側に湾曲し、中鈷に連結する。脇鈷は嘴形(くちばしがた)を刻むが、樋(ひ)は刻んでいない。このような形式の羯磨は、しばしば室町時代(15~16世紀)に見ることができ、本品の製作時期もこの時代に置くべきであろう。
(内藤栄)
古玩逍遥 服部和彦氏寄贈 仏教工芸. 奈良国立博物館, 2007, pp.54-55, no.34.

- D047515
- 2007/02/08
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収蔵品番号 | 1380-0 |
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部 門 | 工芸 |
部門番号 | 工301 |
寄 贈 | 服部和彦氏寄贈 |
文 献 |
関連する文化財
収蔵品番号 | 画像 | 名称 |
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1380-1 |
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金銅羯磨 |
1380-2 |
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金銅羯磨 |
収蔵品番号 | 1380-1 |
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画 像 |
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名 称 | 金銅羯磨 |
収蔵品番号 | 1380-2 |
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画 像 |
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名 称 | 金銅羯磨 |