銅製の鏡板に、半肉状に打ち出した菩薩形(ぼさつぎょう)を鋲留(びょうどめ)した懸仏(かけぼとけ)。菩薩形は頭部に五智宝冠(ごちほうかん)を思わせる宝冠を戴き、胸前で合掌(がっしょう)する。両腕には天衣あるいは冠繒(かんそう)と思われる裂(きれ)が長くかかる。宝冠を戴き合掌する菩薩形は、『覚禅鈔(かくぜんしょう)』に近似する図像が収載される普賢菩薩(ふげんぼさつ)を表すものかと推測される。本品は天台の古刹(こさつ)・西明寺(さいみょうじ)伝来とされるが、日吉山王社(ひえさんのうしゃ)では上七社の三宮の本地が普賢菩薩であり、関連が注意される。やや鄙(ひな)びた趣を有するが、保存状態もよく、鎌倉時代に遡(さかのぼ)る遺例として貴重である。なお、鏡板裏面に墨書銘があるが、意味は不明。
(清水健)
古玩逍遥 服部和彦氏寄贈 仏教工芸. 奈良国立博物館, 2007, p.21, no.6.
- D047474
- 2007/02/08
- 表面(菩薩像)
- A308561
- 2007/02/08
- 表面(菩薩像)
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| 収蔵品番号 | 1374-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 金工 |
| 部門番号 | 工295 |
| 寄 贈 | 服部和彦氏寄贈 |
| 銘 文 | 裏面墨書銘「二 子寸□□□□」 |
| 文 献 | 古玩逍遥 服部和彦氏寄贈 仏教工芸. 奈良国立博物館, 2007, 79p. |

