アフガニスタン東部とパキスタン北部にまたがるガンダーラ地方の仏像。頭頂で髪を結(ゆ)い、頸(くび)飾りなどの装身具を付け、上半身にショール状の衣をまとう。両手は欠失(けっしつ)して持物、印相(いんぞう)は不明だが、髪形や服装からインドの行者(バラモン)の姿をした弥勒菩薩(みろくぼさつ)と考えられる。古代ギリシア・ローマ彫刻を思わせる彫りの深い顔立ちや、骨格のしっかりしたプロポーションが特徴的である。ややパターン化された衣文表現や細面(ほそおもて)な顔立ちなど、後期ガンダーラ彫刻の様相を示している。
(岩井共二)
奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―. 奈良国立博物館. 2021.7, p.243, no.2.
現在のパキスタン北部にあたる仏像誕生の地・ガンダーラの仏像。彫りの深い顔立ちやウェーブのかかった頭髪は古代のギリシア・ローマ彫刻に通じる。髪を結い装身具(そうしんぐ)をつけた姿から弥勒菩薩(みろくぼさつ)と考えられる。
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