提梁(ていりょう)(提げ手)のついた酒つぼをあわせて卣(ゆう)という。商代前期に出現して以来、商代後期、西周期にかけて発達する。本例は商代後期の前半に流行した細身の形である。提梁はくびれた器身に合わせた形に造られていて、器身に設けられた環に付け根の獣頭の裏側の軸がはまるように、大変手の込んだ仕組みを用いて鋳造されている。器の下半に細線饕餮文(さいせんとうてつもん)が表わされている。
(難波純子)
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.30, no.65.
提げ手(提梁(ていりょう))のついた酒つぼをあわせて卣という。商前期(二里岡(にりこう)期)に出現し、西周期にかけて発達する。商後期の中ごろからアーモンド型の平面形をもつタイプがほとんどになる。細い文様帯を飾るのみのものや、全面に饕餮文(とうてつもん)を表わしたもの、鴟鴞(しきょう)(ミミズク)の形の卣などのバラエティーがある。
題箋

