当コレクション中の爵(しゃく)は、主に商代後期の都邑(とゆう)(殷墟)(いんきょ)で製作された各時期のさまざまな文様を飾る型式を含んでいる。この爵は技術が発達して丸底の洗練された形になったもの。大小の渦の組み合わせのみで各部分を表わす細線饕餮文(さいせんとうてつもん)を腹部に飾る。そのデザイン感覚はずば抜けて高度である。
(難波純子)
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.21, no.6.
青銅製爵は二里頭(にりとう)期に出現し、青銅彝器(いき)の中でも最も古い歴史を持つ。酒を温めるための器で、三本の足と把手、注口(流(りゅう))とバランスをとるためかその反対側(尾(お))が少し長く作られている。商前期(二里岡(にりこう)期)の爵は平底で、扁平な器身をもつ。商後期の爵は技術が発達して丸底の洗練された形が主になる。また、流がなく、尾のみ二つ持つものを角(かく)という。
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古代中国の青銅器は、利器よりも祭祀や儀式に用いる飲食器が主要な器種になるという、独自の発展を遂げた。ユニークな形状は金属加工技術の高さを示し、表面は獣面(じゅうめん)文などの文様で飾り立てられる。
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