戦国後期から漢代にかけての鍾(しょう)と鈁(ほう)は、基本的に無文でシンプルなものが一般的であり、本資料もそうした例が多いが、中には鍍金(金メッキ)されたものもある。本体が無装飾である代わりに、肩部につく獣首形の把手「鋪首(ほしゅ)」が装飾的になっている。この鈁は、完全に無文化する以前の戦国期の例で、全体に精緻な羽状文帯を飾る。
(難波純子)
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.55, no.223.
「鍾(しょう)」は平面が円形を呈するのに対して、平面が方形のものを「鈁」という。戦国後期から漢代にかけての鍾と鈁は、平面形は異なるが、腹部の張り具合などは相互によく似ている。
題箋

