戦国期から漢代には直に三足の下で火をおこして加熱する鼎(てい)と鬲(れき)が衰退し、代わって竃(そう)が用いられるようになった。このことと対応して釜と呼ばれる上方に引っかかる鍔(つば)を持つ炊器が発達する。本例は漢代に墓の副葬用明器としてつくられたミニチュアで、龍の頭がついて全体が龍に見たてられたやや遊び心のある作品である。大小の釜やその上にのる甑(そう)(蒸篭)(せいろ)は取り外しができるようになっていて、小型の勺(しゃく)もついており、大変精巧なものである。
(難波純子)
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.58, no.154.
戦国期から漢代には直(じか)に三足の下で火をおこして加熱する鼎(てい)と鬲(れき)が衰退し、代わって竈が用いられるようになった。そして釜(ふ)と呼ばれる上方に引っかかる鍔(つば)を持つ炊器が発達する。本例は漢代に墓の副葬用明器として作られたミニチュアの竈。竈の上の釜や甑(そう)は取りはずすことができる精巧なものである。
題箋

