三足を持つ器の中で、器身から足全体が袋形になったものを鬲(れき)という。黄河中流域では新石器時代後期より土製鬲が見られ、二里頭期以降、黄河流域を中心として最も普及した炊器となる。この青銅鬲は土器の鬲を模倣して作り始められた商代前期のものである。実用品としては土製鬲がずっと使われ続けていたので、青銅鬲は戦国期まで存続するが、概して装飾性に乏しく、また例数も少ない。
(難波純子)
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.42, no.143.
古代中国の青銅器は、利器よりも祭祀や儀式に用いる飲食器が主要な器種になるという、独自の発展を遂げた。ユニークな形状は金属加工技術の高さを示し、表面は獣面(じゅうめん)文などの文様で飾り立てられる。
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三足を持つ器の中で、器身から足全体が袋形になったものを鬲という。新石器時代後期より出現した土製の鬲は二里頭(にりとう)期以降、黄河流域を中心として最も普及した炊器となる。青銅製鬲は商前期(二里岡(にりこう)期)にあらわれ、戦国期まで存続するが、概して装飾性に乏しく、また例数も少ない。
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