寺院の境内において幡(ばん)を掲げる際、上部に龍の頭をかたどった長い棹(さお)を立て、龍の舌に幡を下げた。本品は龍頭が残ったもので、頸(くび)の下部には棹の枘(ほぞ)を挿し込む孔を開けている。ヒノキと思われる木製で、頸、頭、その中間部材の三部材から作られ、これを鉄釘(くぎ)四本で固定している。木地に白土を塗って下地を作り、緑色、赤色、茶色、墨などで彩色し、毛に金箔を用いている。舌は鉄製である。類例と比較すると小さく華奢(きゃしゃ)であり、小型の幡を下げたと思われる。鎌倉時代後期(十三世紀)に作られたと推定される奈良・唐招提寺の龍頭に近似し、この品もその頃の制作と考えることができる。
(内藤栄)
SHIBUYAで仏教美術ー奈良国立博物館コレクションより. 渋谷区立松濤美術館, 2022.4, p.115, no.72.
- D022999
- 1999/08/27
- 左側面
- D023001
- 1999/08/27
- 右側面
- D008553
- 1995/06/26
- 正面左斜
- A229675
- 1999/08/27
- 左側面
- A229676
- 1999/08/27
- 右側面
- A214616
- 1995/06/26
- 正面左斜
- A230886
- 全景左斜
- A230887
- 全景右側面
- A230888
- 頭部左側面
- A230889
- 頭部左側面
もっと見る
| 収蔵品番号 | 1250-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 区 分 | 工芸 |
| 部門番号 | 工265 |
| 文 献 | SHIBUYAで仏教美術ー奈良国立博物館コレクションより. 渋谷区立松濤美術館, 2022.4, 127p. |

