鈴身に三条の紐飾りのみをあらわす、素文鈴(すもんれい)と呼ばれるタイプの五鈷鈴。五鈷鈴とは、五鈷杵の片方の先端を鈴としたもので、ハンドベルに近い形状をなす。密教修法においては、五鈷杵などの金剛杵と一緒に金剛盤の上に乗せて使用される。五鈷鈴を振り鳴らすことにより、修法の成就を願うのである。
本品は、五本の鈷が大きく立体感に富む。鈷の表面は緩やかなカーブをつくり、脇鈷(中央以外の四本)の張りは強いながらも穏やかで、全体が球体を思わせるような丸みをもつ。持ち手となる把部の意匠は、中央に鬼目(円形の突起)を配置し、その上下に間弁の付いた単弁八葉の蓮弁帯を廻らせて三条の線で約す。平安時代後期に作られた五鈷鈴の優品である。
(伊藤旭人)
SHIBUYAで仏教美術ー奈良国立博物館コレクションより. 渋谷区立松濤美術館, 2022.4, p.106, no.23.
- H056429
- 2022/01/14
- 全体(A面)
- H056430
- 2022/01/14
- 全体(B面)
- H056431
- 2022/01/14
- 全体(C面)
- H056432
- 2022/01/14
- 全体(D面)
- A021507
- 1988/02/16
- 側面
- A021508
- 1988/02/16
- 側面
- A021509
- 1988/02/16
- 側面
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| 収蔵品番号 | 1075-0 |
|---|---|
| 部 門 | 工芸 |
| 部門番号 | 工223 |
| 寄 贈 | 佐藤泰三氏寄贈 |
| 文 献 | SHIBUYAで仏教美術ー奈良国立博物館コレクションより. 渋谷区立松濤美術館, 2022.4, 127p.奈良国立博物館蔵品図版目録 工芸篇 仏教工芸. 奈良国立博物館, 1992, 121p. |

