特別陳列
特別陳列
やまとの匠
―近世から現代まで―
みなさんは、奥田木白(おくだもくはく)や森川杜園(もりかわとえん)を知っていますか? 上田宗品(うえだそうほん)、安井出雲(やすいいずも)、吉田立斎(よしだりっさい)、細谷而楽(ほそやじらく)、祐森米斎(ゆうもりべいさい)を知っていますか?
1300年にも及ぶ長い奈良の歴史をたどっていくと、時代が新しくなるにつれて知らない事柄がふえていくことに気付きます。1200年以上も前の奈良時代の奈良についてはある程度知っているのに、200年前の江戸時代の奈良についてはほとんど何も知らない。おそらく大多数の方々がそうであろうと思います。
では、江戸時代から現代まで、奈良にはみるべきものがなかったのでしょうか。もちろんそんなことはありません。江戸時代には公慶上人による東大寺の大仏と大仏殿の復興もあって、奈良には全国からたくさんの参詣者が訪れるようになっていました。工芸の世界にも多くの名工が現れて、春日社・興福寺などの社寺とも関わりながら、さまざまな作品を残しています。明治時代には、正倉院宝物の技法や意匠を学びつつ、伝統をふまえた新しい作品が生み出されました。
この特別陳列は、忘れられがちな奈良の近世と近代の工芸品を、現代の匠の作品とあわせて展示する、初めての展覧会です。約150件の作品から、知られざるもうひとつの奈良の姿が浮かびあがります。

(個人蔵)

(個人蔵)
会 期
平成18年(2006)6月10日(土)~7月9日(日)
会 場
奈良国立博物館 東新館
休館日
毎週月曜日
開館時間
9時30分~17時
毎週金曜日は19時まで開館します。
(入館は閉館30分前まで)
観覧料金
当日 | 団体 | |
一般 | 420 円 | 210 円 |
高校・大学生 | 130 円 | 70 円 |
中学生以下 | 無料 | 無料 |
※障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)および70歳以上の方は無料。
※この料金で平常展もご覧いただけます。
出陳品
約150件
公開講座
終了いたしました
平成18年(2006)6月24日(土)「近世大和の文化」
岡本 彰夫(春日大社権宮司)
※午後1時30分より、当館講堂にて。定員200名。聴講無料(午後1時より開場、講堂入口で整理券を配布します)。
主 催
奈良国立博物館
主な出陳品

[たちびな]
1組
森川杜園(もりかわとえん)
[文政3(1820)-明治27(1894)]作
木造彩色、内裏:高26.7cm、幅14.3cm
雛:高18.8cm、幅7.7cm、江戸~明治時代
個人蔵

[えとにんぎょう]
5躰
竹林履中斎(たけばやしりちゅうさい)[明治2(1869)-昭和24(1949)]作
木造彩色、寅:高15.4cm 幅16.8cm、卯:高7.6cm 幅11.3cm、大正時代
個人蔵