特別展・特別陳列

特別展

奈良博三昧
―至高の仏教美術コレクション―

東京都等に発出の緊急事態宣言期間中における特別展「奈良博三昧」チケットの取り扱いについて

特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」では写真撮影が可能です

 奈良国立博物館は、明治28年(1895)にわが国2番目の国立博物館として開館して以来、古都奈良の社寺に伝わった仏教美術の保管や展示公開につとめ、「奈良博(ならはく)」の愛称で広く親しまれてきました。約2000件にのぼる館蔵品は先史から近代まで多岐にわたりますが、とりわけ仏教、仏画、写経、仏教工芸に優れた作品が多く、まさに「仏教美術の殿堂」と呼ぶにふさわしい内容となっています。

 本展では、奈良博コレクションの中から選りすぐった合計245件(うち国宝13件、重文100件)の作品によって、日本仏教美術1400年の歴史をたどって行きます。展示は全10章からなり、日本仏教黎明期の古代寺院の遺宝、密教や浄土教が生み出した仏像・仏画、神とほとけが織りなす神仏習合の造形など、各時代にわたる名品によって構成されています。「三昧(ざんまい)」とは、一つの対象に心を集中することを意味する仏教由来の言葉。熱心にほとけの姿をみることを特に「観仏三昧(かんぶつざんまい)」と呼びます。ぜひ本展を通じて、奈良博の仏教美術コレクションの魅力を心ゆくまでご堪能下さい。

国宝 十一面観音像
(奈良国立博物館)

会 期

令和3年(2021)7月17日(土)~9月12日(日)
前期:7月17日(土)~8月15日(日)
後期:8月17日(火)~9月12日(日)

会 場

奈良国立博物館 東・西新館

休館日

毎週月曜日(ただし8月9日は開館)

開館時間

午前9時30分~午後6時、毎週土曜日は午後7時まで

  • 入館は閉館の30分前まで
  • 8月15日[ 日 ](春日大社万燈籠)は 、名品展のみ午後7時まで開館します。

観覧料金

当日券前売券
一般1,500円1,300円
高大生1,000円800円
小中生500円300円
  • 前売券の販売は5月24日(月)から7月16日(金)までです。
  • 本展覧会は日時指定制ではありません。
  • 未就学児及び障害者手帳またはミライロID(スマートフォン向け障害者手帳アプリ)をお持ちの方(介護者1名を含む)、奈良博プレミアムカード会員の方(1回目及び2回目の観覧)は無料です。(要証明)
  • 奈良国立博物館キャンパスメンバーズ会員(学生)の方は、当日券を 400円でお求めいただけます(要証明)。参加校など詳細は、奈良国立博物館公式ホームページなどでご確認ください。
  • 観覧当日に証明書・会員証などの提示が必要です(一般と小学生以下を除く)。
  • 団体料金の設定はありません。
  • 館内が混雑した場合は、入館を制限する場合があります。
  • 本展の観覧券で、名品展(なら仏像館・青銅器館)もご覧になれます。

販売場所:奈良国立博物館観覧券売場、近鉄主要駅、ローソンチケット(Lコード:51726)、チケットぴあ(Pコード:685-658)、イープラスなど主要プレイガイド、セブンイレブン他コンビニエンスストア

出陳品

展示件数246件(うち国宝13件、重文100件)

イベント

講座の聴講には事前の申し込みが必要です。
ホームページ「ならはく教育普及室」内「公開講座」ページの申込みフォームより必要事項を入力の上、お申込みください。

公開講座

令和3年(2021)7月24日(土)「観仏画三昧-奈良博仏教絵画コレクションをあじわう-」

講師:谷口耕生(奈良国立博物館 教育室長)
受付期間:6月28日(月)午前10時~7月23日(金)午後5時
定員に達したため受付を終了しました。
動画を公開しました。

令和3年(2021)7月31日(土)「仏教工芸の魅力-奈良博のコレクションから-」

講師:三本周作(奈良国立博物館 工芸考古室研究員)
受付期間:7月5日(月)午前10時~7月30日(金)午後5時
定員に達したため受付を終了しました。
動画を公開しました。

令和3年(2021)8月7日(土)「奈良博の仏像コレクション-種類と時代-」

講師:岩井共二(奈良国立博物館 美術室長)
受付期間:7月12日(月)午前10時~8月6日(金)午後5時
定員に達したため受付を終了しました。
動画を公開しました。

令和3年(2021)8月28日(土)「古写経と古代文字史料」

講師:野尻忠(奈良国立博物館 資料室長)
受付期間:8月2日(月)午前10時~8月27日(金)午後5時
定員に達したため受付を終了しました。
動画を公開しました。

令和3年(2021)9月4日(土)「ちょっと良いかも、奈良博の考古」

講師:吉澤悟(奈良国立博物館 学芸部長)
受付期間:8月9日(月)午前10時~9月3日(金)午後5時
定員に達したため受付を終了しました。
動画を公開しました。

令和3年(2021)9月11日(土)「仏教美術の殿堂-奈良博コレクション形成史-」

講師:宮崎幹子(奈良国立博物館 情報サービス室長)
受付期間:8月16日(月)午前10時~9月10日(金)午後5時
定員に達したため受付を終了しました。
動画を公開しました。

時間午後1時30分~3時(午後1時開場)
会場当館講堂
定員90名(事前申込先着順)
申込方法ホームページ「ならはく教育普及室」内「公開講座」ページの申込みフォームより必要事項を入力の上、お申込みください(web申込のみとなります)。
受付期間各回で異なります。上記をご確認ください。
  • 聴講無料(展覧会観覧券等の提示は不要です)。
  • 聴講には事前申込が必要です(当日申込でのご参加はできません)。
  • 入場の際には、受付完了メール画面をご提示ください。
  • 応募は各回お1人様1回でお願いいたします。
  • 定員に達し次第締め切りとさせていただきます。

本講座内容は、終了後YouTube「ならはくチャンネル」で公開しています。動画はこちらから

親子ワークショップ

終了いたしました

令和3年(2021)7月23日(金・祝)「切り絵でアート ならはくの仏像」

講師:切り絵作家 西村幸祐氏
時間:午前10時~11時、午後2時~3時

主 催

奈良国立博物館、読売新聞社、NHK奈良放送局、NHKエンタープライズ近畿

協 賛

岩谷産業、大和ハウス工業、非破壊検査

協 力

日本香堂、仏教美術協会

公式サイト

チラシ

主な出陳品

国宝 薬師如来坐像
[やくしにょらいざぞう]

奈良国立博物館
平安時代(9世紀)

明治時代初頭まで京都東山の若王子社(にゃくおうじしゃ)に伝わった。彫の深い顔立ちや、衣のひだの鋭い彫りに檀像の特色が顕著である。膝が台座からはみ出す表現や、衣文の彫り方は京都・東寺講堂諸像とよく似ている。

国宝 十一面観音像
[じゅういちめんかんのんぞう]

奈良国立博物館
平安時代(12世紀)
前期展示

平安仏画を代表する十一面観音像の名品。金箔を細く切った截金(きりかね)文様で華麗に装飾され、斜めを向く姿勢や体の線に沿って施された朱の隈取りなど、奈良時代に源をもつ古様な表現が認められる。かつて法隆寺の鎮守・龍田新宮に伝来した。

重要文化財 弥勒如来坐像(長崎県鉢形嶺経塚出土)
[みろくにょらいざぞう]

奈良国立博物館
平安時代 延久3年(1071)
後期展示

石の塊から彫り出した如来像。内部に経巻を納めるため、像底に大きな孔が開く。胸や背面に願主や仏師の名前を刻む。蓮台には九品九生(くぼんくじょう)(極楽往生の九段階)を意味する円輪を刻む。

三鈷杵
[さんこしょ]

奈良国立博物館
平安時代(12世紀)

わが国の金剛杵は平安時代後期に優美さ、力強さにおいて完成期を迎えたとされる。本品の美しくカーブする鈷や柄中央の高く突出する鬼目(丸い部分)はそれを実感させる。川端康成旧蔵。

国宝 辟邪絵
[へきじゃえ]

奈良国立博物館
平安~鎌倉時代(12世紀)
後期展示

疫病や災いを引きおこす鬼とたたかう5人のヒーロー、「天刑星(てんけいせい)」「栴檀乾闥婆(せんだんけんだつば)」「神虫(しんちゅう)」「鍾馗(しょうき)」「毘沙門天(びしゃもんてん)」。平和を守る神々の勇ましくもユーモラスな姿を見事な筆致で描く、平安絵巻を代表する傑作。五つの場面すべてを同時公開(画像は天刑星の部分)。

瓦塔(静岡県三ヶ日町出土)
[がとう]

奈良国立博物館
奈良時代(8世紀)

奈良時代から平安時代に流行した、素焼きの塔。相輪、屋根、壁を別々に焼成し、組み上げている。第一層の内陣には小仏像が表される。木造の五重塔を模倣した細かな表現が目を引く。浜名湖を望む山中で発見された。

国宝 金光明最勝王経 巻第一(国分寺経)
[こんこうみょうさいしょうおうきょう]

奈良国立博物館
奈良時代(8世紀)

この経を敬えば国が護られると説く経典。天平13年(741)、聖武天皇は全国に国分寺を建立し、塔に金字最勝王経を安置するよう命じた。本品は備後国分寺のものとされる。奈良時代写経を代表する名品。

重要文化財 如意輪観音菩薩坐像
[にょいりんかんのんぼさつざぞう]

奈良国立博物館
平安時代(9~10世紀)

如意宝珠や輪宝(りんぽう)などを持つ、六臂(ろっぴ)の如意輪観音。カヤ材の一木造で、重量感のある体つきをしている。連なった眉に切れ長の目をしたエキゾチックな顔立ちで、外来の仏像の影響が感じられる。

国宝 牛皮華鬘
[ごひけまん]

奈良国立博物館
平安時代(11世紀)
半期2枚ずつ展示

華鬘は堂内を飾る荘厳具で、柱や長押などに懸けられる。これは牛皮製の華鬘で、極楽浄土に住む人面の鳥・迦陵頻伽(かりょうびんが)や空想上の花・宝相華の文様を透彫と彩色で表した華麗な品。東寺(京都)の伝来。

国宝 地獄草紙
[じごくぞうし]

奈良国立博物館
平安~鎌倉時代(12世紀)
前期展示

地獄は、人間が死後に生まれ変わる可能性のある六つの世界(六道)の一つで、生前に重い罪を犯した者が堕ちる。 本図は様々な地獄を描く絵巻の名品で、鶏地獄など七つの地獄が描かれている(画像は鉄磑所の部分)。

春日神鹿舎利厨子(部分)
[かすがしんろくしゃりずし]

奈良国立博物館
鎌倉~南北朝時代(14世紀)

春日信仰と釈迦信仰が結びついた作品。春日社の武甕槌命の本地(本当の姿) は釈迦如来とされる。この作品では、武甕槌命(たけみかづちのみこと)は釈迦の遺骨である舎利で表され、神の乗り物である鹿の背にのっている。

重要文化財 一休宗純像
[いっきゅうそうじゅんぞう]

奈良国立博物館
室町時代 文安5年(1447)
後期展示

臨済宗大徳寺派の禅僧・一休宗純(1394~1481)の現存最古の肖像画。54歳時の自賛をもつ。傍らの大きな朱塗鞘の太刀は、実は木刀であり、外面を飾ることにしか興味のない世相を批判している。

武蔵野 横山大観筆
[むさしの よこやまたいかんひつ]

奈良国立博物館
明治28年(1895)
後期展示

秋草の花が咲き乱れる武蔵野の景観を描く。西洋画から学んだ空間表現と、琳派などの古画から学んだ装飾性が融合した、横山大観(1868~1958)の初期の代表作。遠景の富士山は大観が描いた現存最古のもの。

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