特別展・特別陳列

特別展

天馬
シルクロードを翔ける夢の馬

 馬は人類のパートナーとして長い歴史をともに歩いてきました。より遠くへ、より速く、そして力強く、美しく・・・人類の飽くなき夢と理想を担い、馬は国家や文明を支えてきました。天馬は、この「速く」「強く」「美しい」夢をかなえる究極の生き物として、紀元前一千年以上もの昔に想像され、シルクロードを介して各地に広がりました。本展覧会は、この翼を付けた夢の馬、天馬の伝説に焦点をあて、ギリシア・ローマから西アジア、中国、日本へとシルクロードでつながる古代文化から、優れた考古遺品・美術品を選び、一堂のもとに紹介するものです。
 天馬で最も有名なのは、ギリシア神話に登場するペガサスです。英雄ベレロポンを乗せ、怪獣キマイラの退治に活躍するペガサスの姿は、紀元前6~4世紀ごろのギリシア陶器に好んで描かれています。本展では、イタリアのタルクィニア考古学博物館やヴィラ・ジュリア国立エトルスキ博物館、アメリカのメトロポリタン美術館などから、その代表的な壺絵が出品されます。また、ローマのアウグストゥス皇帝が建てたマルス神殿から出土した大理石製のペガサス装飾片は、まだ現地(フォロ・ロマーノ)でも公開されたことのない作品として注目されます。
 一方、アジアの地では、ササン朝ペルシアにおいて天馬は神聖な動物の一つに数えられていました。法隆寺に伝わる四騎獅子狩文錦(しきししかりもんきん)は、このペルシアに端を発する連珠( れんじゅ)に囲まれた天馬文や帝王狩猟文の要素を取り込み、中国の初唐ごろに作られたものです。シルクロードの交流を象徴するこの名品の公開に加え、中国・新疆ウイグル自治区で発見された類似の錦の断片も併せて展示します。
このほかにも、中国の神仙世界に息づく翼馬や、「天馬」と称えられた汗血馬(かんけつば)の造形、そして日本の密教絵画に取り込まれた天馬、聖徳太子や弘法大師の逸話に現れる空飛ぶ馬など、国内外、時代やジャンルを超えて、さまざまな天馬の姿を紹介していきます。
シルクロードの東の終着地ともいわれるこの奈良から、ユーラシア大陸につながる文化の絆をたどる旅に出かけましょう。

鍍金馬
(中国・茂陵博物館)
ペガサス装飾付柱頭片
(イタリア フォーリ・インペリアリ博物館)

会 期

平成20年(2008)4月5日(土)~6月1日(日)

会 場

奈良国立博物館 東・西新館

休館日

毎週月曜日
※ただし、4月28日と5月5日は開館し、5月7日(水)は休館

開館時間

午前9時30分~午後5時
※4月25日(金)以降の毎週金曜日は午後7時まで
※入館は閉館30分前まで

観覧料金

当日前売・団体
一般1,000 円900 円
高校・大学生700 円600 円
中学生以下無料無料
  • 団体は責任者が引率する20名以上
  • 障害者手帳をお持ちの方(介護者同数を含む)は無料
  • 4月22日(火)・5月22日(木)にご夫婦でご観覧される方は、一般料金の半額となります。(他の割引サービスとは併用できません)
  • この観覧料金にて平常展もご覧になれます。
  • 前売券は下記の窓口で3月6日(木)より発売されます。
    近鉄の主要駅、ローソンチケット(Lコード:59593)、電子チケットぴあ・ファミリーマート・サークルKサンクス(Pコード:688-078)、JTB、日本旅行、ジェイアール東海ツアーズ、近畿日本ツーリスト、セブンイレブン

出陳品

出陳件数164件(うち国宝8件、重要文化財22件、重要美術品5件)

公開講座

終了いたしました

平成20年(2008)4月19日(土)「ギリシア・ローマ世界の天馬」
国立西洋美術館館長 青柳正規氏

平成20年(2008)4月26日(土)「古代世界の天馬」
当館資料室長 吉澤 悟

平成20年(2008)5月3日(土)「飛走する天馬像」
馬の博物館学芸部長 末崎真澄氏

平成20年(2008)5月24日(土)「仏教と天馬」
当館工芸考古室長 内藤 栄

※午後1時30分~3時。
(開場午後1時、講堂入口で整理券を配布します)
当館講堂にて。聴講無料、定員200名。

関連企画

全て終了いたしました

ターフを翔ける天馬たち~(天皇賞(春)・東京優駿(日本ダービー)~

伝説の「天馬」たち?
天皇賞(春)と東京優駿(日本ダービー)の両レースを制した「天馬」を中心に、
レース写真と蹄鉄や勝負服、鞍などを展示します。

現代の「天馬」たち
2005年から2007年の天皇賞(春)と東京優駿(日本ダービー)に関して、
レース映像、観戦記事、着順データ・写真を綜合的に展示します。
※4月5日(土)~5月4日(日) 天皇賞(春)
※5月5日(月)~6月1日(日) 東京優駿(日本ダービー)

馬像/ディープインパクトの一完歩
天皇賞(春)・東京優駿(日本ダービー)の両レースを制したディープインパクトや メイショウサムソンの馬像を展示します。
また、ディープインパクトの歩幅を体感できる「一完歩」を実寸展示し、実際の馬のスケールを体感していただけます。

映像展示
競馬の歴史や昨年の重賞レースから「天馬」たちの活躍を紹介。
また、本年のJRAキャンペーン「CLUB KEIBA」のCMや 競馬まるわかりスポット心斎橋「Gate.J」の施設紹介映像などがご覧いただけます。

馬具展示、京都競馬場スタンド模型展示
騎手が使用する馬具やJRA京都競馬場のスタンド模型を展示、馬具は実際に手にすることができます。

  • 会場: 奈良国立博物館 地下回廊(入場無料ゾーン)
  • 主催: 財団法人全国競馬・畜産振興会
  • 協力: JRA日本中央競馬会、財団法人馬事文化財団 馬の博物館・JRA競馬博物館、株式会社中央競馬ピーアール・センター、奈良テレビ放送

JRA競走馬総合研究所 特別連続講座

JRA競走馬総合研究所の所員を講師に迎え、馬学講座を開催します。

  • 開催日: 4月5日(土)「日本人と馬」 楠瀬 良(企画調整室長)
         4月12日(土)「生きた芸術品サラブレッド」 平賀 敦(運動科学研究室長)
         5月4日(日)「人類史の裏に馬あり―馬の伝染病あれこれ―」 杉浦健夫(管理調整室)
         5月31日(土)「馬の進化と日本在来馬のルーツ」 石田信繁(上席研究役)
  • 主 催: 財団法人全国競馬・畜産振興会
  • 場 所:奈良国立博物館 講堂 聴講無料、定員200名。 
  • 時 間:午後1時30分~3時 (開場午後1時、講堂入口で整理券を配布します)

馬とのふれあいイベント

ポニーの試乗会や演技等が開催されます。

  1. 4月20日(日)   ポニー試乗会&にんじんタイム
  2. 5月5日(月・祝) 体験乗馬
  3. 5月6日(火・休) 体験乗馬
  4. 5月11日(日)   ポニー試乗会&にんじんタイム
  5. 5月25日(日)   ポニー試乗会&にんじんタイム
  6. 6月1日(日)   ポニーの演技、ミニチュアホースのウォーキング

主  催 財団法人全国競馬・畜産振興会
場  所:奈良国立博物館 屋外(本館周辺)
※参加費無料、人数制限有

※イベントの内容は、天候・その他の都合により変更・中止する場合がございます。
※上記イベントについてのお問い合わせは、JRA日本中央競馬会、財団法人全国競馬・畜産振興会までお願いいたします。

主 催

良国立博物館、財団法人全国競馬・畜産振興会

後 援

文化庁、イタリア大使館

協 賛

財団法人仏教美術協会、エクソンモービル・ジャパングループ

特別協力

JRA日本中央競馬会、 財団法人馬事文化財団 馬の博物館、産経新聞社、関西テレビ放送、奈良テレビ放送、KBS京都

協 力

日本航空、日本香堂

主な出陳品

赤像式クラテル
[あかぞうしきくらてる]

1口 陶製
高44.5㎝ 口径46㎝
イタリア、チビタ・カステラーナ出土、紀元前4世紀頃
イタリア、アグロ・ファリスコ国立博物館

ペガサス飾付ブローチ
[ぺがさすかざりつきぶろーち]

1個 金製
長7.8cm、ギリシア
紀元前340~320年頃
アメリカ、メトロポリタン美術館

ペガサス装飾付柱頭片 
[ぺがさすそうしょくつきちゅうとうへん]

2個 大理石製
高45.0cm、長36.0cm、幅34.0cm
イタリア・ローマ、フォロ・ロマーノのマルス神殿出土、紀元前1世紀
イタリア、フォーリ・インペリアリ博物館

化粧皿〔有翼馬文〕 
[けしょうざら〔ゆうよくばもん〕]

1枚? 片岩製
径11.5cm 厚0.9cm
パキスタン 1世紀頃、伝ガンダーラ出土
日本、個人蔵

連珠対馬文錦 
[れんじゅたいばもんにしき]

1枚 絹製 複様経錦
縦9.7cm 横12.0cm トルファン・アスターナ302号墓出土、7世紀
中国、新疆ウイグル自治区博物館

国宝 四騎獅子狩文錦
[しきししかりもんきん]

1面 錦製
長250.0cm 幅134.5cm
中国・唐時代(7世紀)
奈良・法隆寺

国宝 四騎獅子狩文錦
[しきししかりもんきん]

1面 錦製
長250.0cm 幅134.5cm
中国・唐時代(7世紀)
奈良・法隆寺

鍍金馬
[ときんば]

1躯 銅造 鍍金
高62.0cm 長76.0cm
陝西省興平市・茂陵一号無名冢一号陪葬坑出土
中国・前漢時代中期(紀元前2世紀)
中国、茂陵博物館

石棺床飾板
[せっかんしょうかざりいた]

1面 石造 彩色
縦約40cm 横約180cm 厚約20cm
中国・北周~隋時代(6~7世紀)
アメリカ、個人蔵

国宝 竜首水瓶
[りゅうしゅすいびょう]

1合 鋳銅製 金鍍金 銀鍍金
高49.8cm 胴径18.6cm 底径11.4cm
飛鳥時代(7世紀)
東京国立博物館(法隆寺献納宝物)

重要文化財 絵因果経
[えいんがきょう]

1巻 紙本著色
縦27.5cm 長1139.4cm
鎌倉時代・建長6年(1254)
東京・根津美術館
※展示期間:5/8~6/1(巻替有り)

重要文化財 一字金輪曼荼羅
[いちじきんりんまんだら]

1幅 絹本著色
縦79.0cm 横49.5cm
平安時代(12世紀)
奈良・法隆寺

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