特別展・特別陳列
特別展
東大寺公慶上人
―江戸時代の大仏復興と奈良―
東大寺の大仏殿は戦火で2度焼失し、現在の建物は宝永6年(1709)に完成したものです。鎌倉時代に再建された大仏殿がふたたび焼失したのは永禄10年(1567)のことで、大仏の頭部も溶けてしまいました。そののち両手や肩などは修復されますが、木製銅板貼りの仮の頭部を付けた大仏は、大仏殿がない状態で百年以上の歳月を過ごしました。その大仏を復興したのが公慶上人です。公慶上人は勧進帳を作って諸国を歩き、大仏復興を成し遂げます。続いて大仏殿の再建に着手しますが、その完成を見ることなく、宝永2年(1705)に58歳で亡くなりました。
公慶上人が亡くなって今年で300年。大仏復興と大仏殿再建により、奈良は全国から大勢の参詣客を迎えるようになりました。現在のような観光都市奈良は公慶上人が基礎を築いたとも言えます。しかし公慶上人の名はほとんど知られていません。本展は、①大仏殿炎上、②公慶上人、③江戸時代の奈良、の三部構成で約110件を展示するもので、公慶上人の生涯とその行実の全貌を明らかにする初めての展覧会です。

(奈良・東大寺)

(奈良・東大寺)
会 期
平成17年(2005)12月3日(土)~平成18年(2006)1月15日(日)
会 場
奈良国立博物館 西新館
休館日
12月5日(月)、12日(月)、19日(月)、
12月26日(月)~1月1日(日)、1月10日(火)
開館時間
9:30~17:00
[12月17日(土)、1月8日(日)は19:00まで開館]
※入館は閉館の30分前まで
観覧料金
当日 | 前売/団体 | |
一般 | 1000 円 | 900 円 |
高校・大学生 | 700 円 | 600 円 |
中学生以下 | 無料 | 無料 |
- 団体は責任者が引率する20名以上。
- 障害者手帳をお持ちの方(介護者1人を含む)は無料。
- 前売券は、近鉄ステーションサービス、近鉄の主要駅、電子チケットぴあ・ファミリーマート・サンクス・セブンイレブン(Pコード:686-301)、ローソンチケット(Lコード:52853)、JTB、ジェイアール東海ツアーズにて取り扱います。
- この観覧料金にて、特別展「金沢文庫の名宝」及び本館平常展もご覧になれます。
出陳品
出品件数:108件(うち国宝10件、重要文化財6件)
特別出陳:1件(1月2日より展示)
公開講座
終了いたしました
平成17年(2005)12月17日(土)「江戸時代の東大寺」
東大寺別当 森本 公誠氏
平成17年(2005)12月24日(土)「近世の奈良と東大寺」
東大寺史研究所研究員 坂東 俊彦氏
平成18年(2006)1月7日(土)「公慶上人の生涯」
奈良国立博物館資料室長 西山 厚
※各回とも開講は午後1時30分。(午後1時より講堂入口で整理券を配布します)
当館講堂にて。聴講無料。定員200名。
主 催
奈良国立博物館、東大寺、朝日新聞社