第61回正倉院展

主な展示宝物

 7. 南倉1 伎楽面 呉女 1面
 (ぎがくめん ごじょ、伎楽の面)
 縦31.0cm 横21.2cm 

 伎楽(ぎがく)は百済(くだら)人の味摩之(みまし)が伝えたとされる古代の芸能で、仮面をつけて演じられる音楽劇であった。14種23面が一組となって用いられたと推測される。双髻(そうけい)を結ううら若き乙女・呉女(ごじょ)は崑崙(こんろん)に懸想(けそう)されるが、力士に助けられて難を逃れるという役回りで、伎楽に登場する人物中唯一の女性である。
 本品は、宝庫に遺る3面の呉女面の一つで、唯一の乾漆(かんしつ)製。麻布2枚を貼り重ねたのみの薄手の作りで、表面は木屎漆(こくそうるし)を盛って整形されている。表面には白色の下地を施した上に黒漆(くろうるし)を塗布し彩色(さいしき)を施しているが、現状では剥落(はくらく)や変色が著しい。破損が目立つが、乾漆の特徴を生かした柔らかく自由な造形が認められ、端正な姿を表現している。右目から頭部にかけて大破していたが、平成14年度に修理された。初出陳。

 
 
伎楽面 呉女 
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