第61回正倉院展

主な展示宝物

4. 南倉70 平螺鈿背円鏡 1面
 (へいらでんはいのえんきょう、螺鈿飾りの鏡)
 径39.3cm  縁厚0.9cm  重5410g

 白銅(はくどう)製の円鏡(えんきょう)の背面に、螺鈿(らでん)や琥珀(こはく)などを用いて華やかな唐花文(からはなもん)を表している。鏡背(きょうはい)は連珠文帯(れんじゅもんたい)によって内外二区に分けられている。内区は半球形の鈕(ちゅう、つまみ)を作り、上部に五弁花(ごべんか)を表し、鈕の周囲に十弁の花と蕾(つぼみ)をそれぞれ六箇ずつ交互に飾っている。外区は六箇の大輪の花を配し、それぞれの間に小さな花をつけた枝をはさみ、さらに内側に連珠文帯に接して斜めから見た形の大輪の花を六箇表している。いずれも花や蕾は螺鈿と琥珀が用いられ、葉には螺鈿が用いられている。螺鈿は線刻(せんこく)が施され、琥珀には下に彩色を施してから嵌(は)め込む伏彩色(ふせざいしき)の技法が見られる。黒色の地には細かく砕かれたトルコ石片が撒(ま)かれている。
なお、鏡胎(きょうたい)の成分分析より唐製と推定されている。

 
 
平螺鈿背円鏡
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