◆主な展示宝物
10. 中倉202 十二支彩絵布幕 4片
(じゅにしさいえのぬののまく、十二支の幕)
(龍)縦71.0cm 横121.1cm (鶏)縦33.0cm 横32.0cm
(猪)縦69.0cm 横114.8cm (不明)縦28cm 横21.5cm
十二支を麻布に描いた幕の一部が遺ったもの。幕の上辺に吊り手(乳、ち)が遺っており、棒などを通して横長に張りめぐらされた水引幕(みずひきまく)のようなものであったと推測されている。龍、鶏、猪及び獣(犬か)の前脚を表したと思われる3枚の残片と名称を特定しかねる1枚の断片とが現存している。龍が向かって左向きに、鶏、猪及び前脚のみの獣が右向きに描かれることから、十二支のうち子(ね)から巳(み)までを左向きに、午(うま)から亥(い)までを右向きに連続して表した幕を、子と亥とが向かい合うように堂宇(どうう)の前面などに左右対称に懸(か)けたとする説がある。いずれにしても儀礼用に調えられたもので、粉本(ふんぽん)を用いて描かれたものであろう。なお、龍が尾を後脚に絡ませて跳ね上げる図像は、十二支八卦背円鏡(じゅうにしはっけはいのえんきょう、南倉70)や高松塚(たかまつづか)古墳壁画の青龍(せいりゅう)・白虎(びゃっこ)にもみられ、図像の淵源(えんげん)や製作年代を考える上でも重視される。


