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| 国宝 辟邪絵 |
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| へきじゃえ |
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5幅
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もと絵巻であったものが戦後分断され掛幅装になったもの。益田家本地獄草紙乙巻と呼ばれてきたが、内容は中国で信仰されてきた疫鬼を懲らしめ退散させる善神を表した辟邪絵であることが明らかである。天刑星、栴檀乾闥婆、神虫、鍾馗、毘沙門天の各図が描かれる。天刑星は文字通り天刑を与える星、陰陽道の鬼神である。わが国では密教修法にも採り入れられた。ここでは牛頭天王(京洛の祇園社の祭神。古い時代には疫神、平安末期には辟邪神)をつかんで食らう。栴檀乾闥婆ははじめインドの音楽神、八部衆の一、法華経普門品にいう観音三十三身の一でもある。また童子を十五悪神の危害から守護する神格として信仰を集めた。密教の「童子経曼荼羅」では本図と近い像容に表される。神虫は蠶の美称、善神として早くからその霊異が知られている。図は蛾の姿をイメージしたものであろう。鍾馗は唐の玄宗を悪鬼から守ったとの説話を生んだ中国の辟邪神。その姿は破帽藍袍に朝靴の姿という。毘沙門天はここでは法華経持者を守護する善神として現れる。こうした弓を持つ毘沙門天像は唐宋代に作例が知られる。 |