名品紹介 彫刻

  大黒天立像  

 

 

大黒天立像

拡大図はこちら
 正面
 左側面

 

だいこくてんりゅうぞう

1躯
木造 玉眼 彩色
像高56.3(cm)
鎌倉時代

 

 頭巾(ずきん)を被り、袍衣・袴を着用し、右足を大きく踏み出して袖先を後ろになびかせながら駆け出す姿を表した大黒天立像。
 一面二臂の大黒天は寺院の守護神として、忿怒相で大きな袋を肩から担いでいる姿が古くは造立されたが、のちに財福神としての性格が強くなるにつれて笑みをたたえた表情の像が一般的となってくる。しかし本像はこれらの像容とは大きく異なり、袋は持たずに眉をひそめ遠く前方を見据えながら疾駆する姿で、「走り大黒」と称される異形の大黒天像である。ダイナミックな動きを破綻なくまとめているが、やや形式化した表情や大ぶりで角張った着衣表現から、鎌倉時代後期の制作と考えられる。頭・体部をヒノキ材の一木割矧造とし、割首し、面相部を割り放して玉眼を嵌入している。彩色はほとんど剥落し、下地を見せている。

▲目次へ戻る

▲名品紹介トップへ

前の作品へ
次の作品へ