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昭和33年(1958)に奈良盆地の東北山麓、通称西山の尾根斜面から発見されたもので、骨蔵器の中に墓誌と遺骨を納め、その上には須恵器(すえき)の大甕(おおがめ)を被せて周りには礫石混りの小封土を盛っていたという。墓誌は銀製短冊形の小延板で表裏に36文字の墓誌銘をタガネで深く刻む。それによると、被葬者は、大楢君素止奈(おおならのきみそとな)の孫、佐井寺僧の道薬で、和銅7年(714)2月26日に死去したことが知られる。佐井寺、道薬、大楢、素止奈はともに史書にはみえないが、佐井寺については大和郡山市長安寺町の佐比寺(西寺)にあてるほか、桜井市大三輪町の大神神社東北の狭井神社の近くにあった狭井寺とする考えもある。大楢君は出土地付近の櫟本(いちのもと)町から楢町に居住していた渡来系の氏族とみられ、現在も樽神社を祀る。なお、骨蔵器は奈良時代に特有の薬壺(やっこ)形の須恵器で、肩の左右に把手をつけ、全面に朱を塗るが、特に内面に厚く残っている。大阪府南部の陶邑(すえむら)古窯の焼成品である。
奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.281, no.17.
| 収蔵品番号 | 722-0 |
|---|---|
| 部門 | 考古 |
| 区分 | 考古 |
| 部門番号 | 考207 |
| 伝来 | 奈良県天理市岩屋町出土 |
| 図録 | 奈良国立博物館蔵品図版目録 考古篇 仏教考古 |
| 図版・文字掲載ページ | 110/152 |
| 指定名称 | 佐井寺僧道薬墓出土品 一,銀墓誌 「和銅七年二月廿六日命過」在銘 一面、一,骨壷 奈良県天理市岩屋町出土 一合 |
| 指定番号 | 考古271 |
| 指定年月日 | S40.5.29 |
| 文献 |
奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, 350p. 奈良国立博物館蔵品図版目録 考古篇 仏教考古. 奈良国立博物館, 1993, 156p. |
関連する文化財
| 収蔵品番号 | 画像 | 名称 |
|---|---|---|
| 722-1 |
|
墓誌(奈良県佐井寺僧道薬墓出土) |
| 722-2 |
|
骨蔵器(奈良県佐井寺僧道薬墓出土) |

